久しぶりの帰省で親の様子が気になる…実家で見ておきたい暮らしのサイン
久しぶりに実家へ帰ったとき、親の変化はどこに表れるのか。玄関の靴、冷蔵庫の中、椅子の周り、薬の残り方など、質問しなくても分かる暮らしのサインと、気になったときの相談先、切り出し方をまとめました。

連休やお盆の帰省。「元気そうだったから大丈夫」で終わってしまいがちですが、離れて暮らしていると、親の変化に気づけるのは実家で過ごす数日だけ、ということも少なくありません。
とはいえ、着いて早々に「体調はどう?」「そろそろ片付けたら?」と切り出すと、親は身構えてしまいます。まずは質問より観察です。家の中には、電話やビデオ通話では見えない暮らしのサインが残っています。ここでは、特別な道具を使わずに確認できるポイントを玄関から順にまとめました。
玄関から台所へ、いつもの動線をたどってみる
玄関まわりで見えること
- 靴の数が減っていないか。よく履く靴が一、二足に偏っていれば、外出の範囲が狭まっているサインかもしれません
- かかとを踏んだ靴やサンダルばかりになっていないか。かがんで靴を履く動作がつらくなっている場合があります
- 郵便受けや玄関に、開封されていない封筒がたまっていないか
- 段差や壁に、テープや紐など「自己流の工夫」が増えていないか
台所と冷蔵庫
- 同じ食材がいくつも重複して入っていないか(買ったこと自体があいまいになっているサイン)
- 賞味期限がかなり過ぎたものが奥に残っていないか
- 調理をした形跡があるか。惣菜やパンばかりになっていないか
- 鍋の焦げ付きや、コンロまわりの汚れが増えていないか
冷蔵庫はプライバシーでもあるので、「麦茶いれるね」「買い物リスト一緒に作ろう」など自然な理由で一緒に開けると、お互いに気が楽です。
体の変化は、家の中の「物の置き方」に出る
- よく使うものが腰から目の高さに集まっていないか(かがむ・背伸びがつらい可能性)
- いつもの椅子の周りにリモコン・薬・眼鏡・新聞が集まっていないか(生活範囲が一室に縮まっているサイン)
- 階段の上り下りを避けて、一階で寝起きするようになっていないか
- 洗濯物の量や干し方が変わっていないか
- 爪や髪の手入れ、着ているものの汚れ
歩き方や立ち上がり方は、正面から見るより、一緒に散歩や買い物へ行くほうがよく分かります。段差の前で立ち止まる、手すりを探す、といった小さな動作に変化が出やすいところです。
薬と通院、「困っていない」と言われても
- お薬手帳や処方薬の袋が、いつのものか
- 飲み残しがまとまって残っていないか
- 複数の医療機関から似た薬が出ていないか
- 通院日をどうやって覚えているか(カレンダー、家族の声かけ、記憶だけ)
飲み残しが多いときは、本人の意思ではなく、袋から出しにくい・種類が多くて分からない、といった理由のこともあります。気づいたことは、次の受診時に主治医や薬剤師へ相談する材料になります。家族が自己判断で薬を減らしたり止めたりすることは避けてください。
火の元と戸締まりは、責める言い方にしない
- ガスコンロに消し忘れを防ぐ機能がついているか
- ストーブや電気製品のコードにほこりがたまっていないか
- 住宅用火災警報器がついているか、電池切れの音が鳴っていないか
- 玄関や勝手口の鍵が、実際にかけられているか
「危ないよ」と言うと、親は「まだ大丈夫」と返しがちです。「うちも警報器を替えたから、ついでに見ておくね」と自分の話として持ち出すほうが、受け入れられやすいと感じます。
お金と書類は「場所」だけ確認しておく
金額や残高を聞き出す必要はありません。もしものときに家族が困るのは、金額よりも「どこにあるか分からない」ことのほうです。
- 通帳・印鑑・保険証券・年金関係の書類の、おおよその保管場所
- 付き合いのある金融機関や、保険の担当者がいるかどうか
- 公共料金の支払い方法(口座引き落としか、払込用紙か)
- 健康保険証や介護保険被保険者証の置き場所
「全部教えて」ではなく、「私が入院したとき困ったから、お互いに場所だけメモしておかない?」と双方向の話にすると進めやすくなります。
気になることがあったら、どこに相談する?
「介護が必要というほどではないけれど気になる」という段階での相談先が、地域包括支援センターです。本人でなくても、離れて暮らす家族からの相談を受け付けています。名称や設置場所、受付方法は市区町村によって異なるため、親御さんの住所地の役所か、市区町村の公式サイトでご確認ください。
その場ですぐ介護保険の申請をしなければならないわけではありません。まず状況を伝えて、どんな選択肢があるかを聞いておくだけでも、次に何かあったときの動きが変わります。
帰るときに、ひとつだけ決めておく
あれもこれもと決めようとすると、たいてい何も進みません。「次の帰省までにこれだけ」を一つ決めて帰るくらいがちょうどよいと思います。玄関に手すりを一本、切れた電球をまとめて交換、連絡先を大きく書いて電話のそばに貼る。そのくらいの小さなことで構いません。
気づいたことは、その日のうちにスマホのメモに残しておくと、きょうだいと共有するときにも、あとで専門職に相談するときにも役に立ちます。写真を一枚撮っておくと、口で説明するより早く伝わります。
実際に動くときの相談先
記事を読んで「うちの場合はどうするか」まで進むと、次は実務の相談先が必要になります。実家ノートを運営しているエムズグループでは、愛知・岐阜・三重で次のサービスを行っています。
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本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医療・法律・税務・不動産取引などの個別の判断に関する助言ではありません。制度・費用は地域や時期により異なります。実際のご判断は、自治体および各分野の専門家にご相談ください。