実家ノートJikka Note
空き家・実家

空き家の庭木・雑草トラブル、近隣に迷惑をかけない対策

無人の実家の庭は驚くほど早く荒れ、越境・害虫・火災リスクで近隣トラブルの元に。起こりがちな問題と、通えなくてもできる先手の対策をまとめました。

草刈り後の庭と、道路側に面したブロック塀のある実家の玄関前

空き家の草木は、思っている以上に早く伸びる

人が住まなくなった家の庭は、あっという間に雑草や庭木が茂ります。越境した枝や落ち葉、害虫、景観の悪化は、ご近所トラブルの代表格です。遠方だと気づきにくいぶん、先手の対策が肝心です。

起こりがちなトラブル

  • 枝や根がお隣の敷地・道路にはみ出す(越境)
  • 雑草からの害虫・蚊の発生
  • 枯れ草による火災リスク、ゴミの不法投棄を招く

できる対策

  • 年1〜2回の草刈り・剪定を予定に組み込む(帰省時 or 業者委託)
  • 防草シートや砂利で雑草の勢いを抑える
  • 越境しそうな木は早めに低く剪定しておく
現場から一言:越境した枝を「勝手に切る」とトラブルになりがちです。まずはお隣に一声、そして持ち主側で早めに切る。この順番だけで近隣関係は円満に保てます。

通えないときは

草刈りだけでも、シルバー人材センターや便利屋、空き家管理サービスに依頼できます(費用は作業範囲で変わります)。

越境した枝は、勝手に切れるのか

ここは法律が変わった部分なので、正確に押さえておいてください。

状況 取り扱い
隣の木のが越境 従来から、自分で切ることができます
隣の木のが越境 原則は、所有者に切ってもらうよう求めます
枝の越境(2023年4月の改正後) 所有者に催告しても相当期間内に切らない、所有者が不明、急迫の事情がある、といった場合は自分で切れるようになりました

つまり「隣が空き家だから勝手に切ってよい」わけではありません。逆に、自分の実家が空き家で枝が越境している場合、隣家から求められたら応じる義務があります。応じなければ、切られたうえで費用を請求されることもあり得ます。

関係を守るなら、越境する前に、自分の側で切っておくのが最善です。

草木は、どれくらいの速さで伸びるか

時期 状態 対応
4〜5月 雑草が伸び始める 1回目の草刈り。この時期にやると後が楽
6〜8月 1〜2か月で膝丈を超える 2回目。虫と蚊の発生源になります
9〜10月 種を落とす前に 3回目。ここで刈ると翌年が減ります
11〜12月 落ち葉 雨どいの詰まりを確認。側溝の掃除も
庭木の剪定に適した時期 落葉樹は、この時期に思い切って低く

ポイントは9〜10月です。種を落とす前に刈っておくと、翌年の生え方が明らかに違います。「夏に一度刈ったから大丈夫」ではなく、秋にもう一度が効きます。

伸びにくくする手当て

  • 防草シート+砂利──初期費用はかかりますが、数年もちます。空き家の期間が長くなるなら投資する価値があります
  • 庭木を思い切って低くする──毎年の剪定が楽になり、越境も防げます
  • 大きくなりすぎた木は伐採する──倒木、電線への接触、落ち葉。管理できない木は残さない判断も必要です
  • 除草剤──使う場合は、隣地や排水への影響に注意。井戸がある地域では特に慎重に
  • コンクリートで固める──駐車場として貸すなら、費用が回収できることもあります

とくに大きな木は、放置するほど伐採費用が上がります。台風で倒れて隣家を壊した場合、所有者の責任が問われます。「今のうちに切る」が、結果的にいちばん安いことがよくあります。

通えないときの頼み先

依頼先 費用の目安 特徴
シルバー人材センター 比較的安価 地域による。繁忙期は順番待ちのことも
便利屋・家事代行 作業内容による 単発で頼みやすい。処分まで頼めることが多い
造園業者 作業内容による 庭木の剪定、伐採、抜根まで
空き家管理サービス 月額+オプション 巡回とあわせて。年数回の草刈りを含むプランも

刈った草の処分費が別になっている場合があります。「刈るだけ」だと、庭に草の山が残ります。見積りのときに、処分まで含むかを必ず確認してください。

空き家管理を業者に頼むといくら?

近隣への配慮

  • 作業の前後に、両隣へ一声かける
  • 越境しそうな枝は、言われる前に切る
  • 落ち葉が隣地に入るなら、こちらから謝っておく
  • 連絡先を渡しておく──「気になったら言ってください」

草木のトラブルは、放置されているという印象が積み重なって起きます。年に数回でも手が入っていることが分かれば、多少伸びていても苦情になりにくくなります。→ 実家の近所付き合い、親が施設に入った後どうする

よくある質問

Q. 隣から「枝を切って」と言われました
できるだけ早く対応してください。応じないと、隣家が自分で切ったうえで費用を請求できる場合があります。すぐ行けないなら、業者を手配する旨を伝えて、時期を約束してください。

Q. 落ちた実や葉の掃除も必要ですか
法的な義務が明確なわけではありませんが、関係を保つうえでは対応したほうが無難です。落葉樹を低く剪定するのが根本的な対策になります。

Q. 草が伸びていると、何が問題ですか
虫と蚊の発生、火災のリスク、不法投棄を招くこと、そして「管理されていない」という印象です。管理不全と判断されると、固定資産税の優遇が外れる可能性もあります。

Q. 竹が生えてきて困っています
竹は地下茎で広がり、隣地にも及びます。自力での対処は難しいので、早い段階で専門の業者に相談してください。

越境や樹木の取り扱いは状況で異なります。対応に迷う場合は、お住まいの自治体の相談窓口や専門業者へご確認ください。

実際に動くときの相談先

記事を読んで「うちの場合はどうするか」まで進むと、次は実務の相談先が必要になります。実家ノートを運営しているエムズグループでは、愛知・岐阜・三重で次のサービスを行っています。

  • 空き家管理エムズ ── 誰も住まなくなった実家の見回り、通風・通水、庭木や郵便物の確認、写真付きのご報告
  • 便利屋エムズ ── 家財の片づけ、不用品の搬出、家具の移動、離れて暮らすご家族の生活サポート

どちらに頼めばよいか決まっていない段階でも構いません。エムズグループの相談窓口で内容を伺い、担当をご案内します。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医療・法律・税務・不動産取引などの個別の判断に関する助言ではありません。制度・費用は地域や時期により異なります。実際のご判断は、自治体および各分野の専門家にご相談ください。